チドリ目
CHARADRIIFORMES
シギ科
Scolopacidae
クサシギ属
Tringa (Linnaeus, 1758)

カラフトアオアシシギ(樺太青脚鴫)
Tringa guttifer (Nordmann, 1835)  Nordmann's Greenshank
L29〜32cm
少ない旅鳥
干潟
【1】夏羽に換羽中。左と後はダイゼン。2008.05.16佐賀県佐賀市、大授搦にて撮影。
個体数が1,000羽以下と推定される、絶滅危惧種のシギ類。
■形態
雌雄同色。
夏羽では額から後頸が黒褐色で、顔には黒褐色の斑がある。背からの上面も黒褐色で、羽縁は白い。下背から腰は白く、白い尾には灰褐色の斑がある。喉から下は白く、胸にかけては黒褐色の大きな斑が散在する。黒い嘴は基部が太く、やや上に反っていて、嘴基部は緑黄色。脚は緑黄色で、アオアシにシギに比べると短い。
冬羽では額から、後頸、背からの上面は灰白色で、下面は白い。
幼羽は額から後頸が褐色で、顔には胸にかけて褐色の斑がある。背からの上面も褐色で、羽縁は白い。
■鳴き声
飛び立つ時などに「ケェーッ」と一声鳴く。
■採餌
干潟等で小走りに走り回って、甲殻類等を啄む。
■繁殖
湿原の樹上に草を集めて巣を作る。通常4個産卵し雌雄で抱卵する。
■亜種
亜種はない。
■分布
サハリンで繁殖し、タイ、マレー半島、バングラディシュで越冬する。日本には数少ない旅鳥として年に数羽が渡来する。
■福岡での事例
福岡でも数少ない旅鳥として観察記録がある。
【今津】河口干潟で2009年秋に幼羽個体を観察
【多々良川】干潟で幼羽個体を観察。

【2】幼羽。2009.09.20福岡県福岡市、今津周船寺川水門にて撮影。

【3】幼羽。2009.09.20福岡県福岡市、今津周船寺川水門にて撮影。

【4】幼羽。2009.09.18福岡県福岡市、今津干潟にて撮影。

【5】幼羽。この個体は嘴基部に段差があり更に太くなっている。2004.10.16福岡県福岡市、 多々良川にて撮影。

【6】下背から腰が白い。2004.10.16福岡県福岡市、多々良川箱崎中前にて撮影。

【7】カニをよく捕って食べる。2004.10.15福岡県福岡市、多々良川箱崎中前にて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2023/06/30作成