チドリ目 CHARADRIIFORMES	シギ科 Scolopacidae	オバシギ属 Calidris (Merrem, 1804)
		ヒバリシギ(雲雀鴫） Calidris subminuta (Middendorff, 1853)　　Long-toed Stint

L13〜15m W26〜31cm

旅鳥

湿地・水田・川岸

【1】夏羽。2009.05.15福岡園福岡市、今津二つ池前にて撮影。

夏羽では背中に白いV字が目立つ小型のシギ。 ■形態 雌雄同色。 夏羽では頭頂は茶褐色で黒い軸斑があり、白い眉斑がある。また、白い副眉斑のある個体もいる。白い眉斑は嘴上部で繋がらない。上面は黒い軸斑に、茶褐色の羽縁で、羽先が白く、背に白いV字型の模様が見える。白い胸は茶褐色に黒褐色の縦斑があり、喉と下胸から下は白い。嘴は黒く、長めの足は黄緑色。足趾が長く、中趾は嘴より長い。 冬羽では上面が灰褐色で、頭部には黒い縦斑、肩羽には大きめの黒斑がある 幼鳥は夏羽に似るが、夏羽に比べて、頭頂、背、肩羽の茶褐色が目立ち、黒みが少ない。また胸の縦斑も淡い。 ■鳴き声 渡りの時期にはあまり鳴かないが、飛びたつ時などに細い声で「チュリリ」「ブルルッ」等と鳴く。 ■行動 同じサイズのトウネンなどと違って、首を伸ばした立ち姿勢を良く取る。 ■採餌 草の生えたような休耕田などで、地上を歩き回りながら、甲殻類、貝、昆虫、クモなどの動物質の餌を採る。 ■繁殖 針葉樹林帯の湿原や沼地の地上に営巣し、4個産卵する。雄は鳴きながら飛び回るディスプレーフライトを行い、抱卵や育雛も雄が主に行う。 ■亜種 亜種はない。 ■分布 シベリア東北部の亜寒帯で繁殖し、インド、東南アジア、オーストラリアで越冬する。 日本には旅鳥として春秋に渡来し、沖縄では冬鳥として越冬する。 ■福岡での事例 福岡では旅鳥で、4〜5、8月〜10月頃に見られる。 【今津】田尻、太郎丸農耕地にて観察。

【2】夏羽。2005.０0にて撮影。2005.05.21佐賀県白石町にて撮影。		【3】夏羽。2009.05.15福岡園福岡市、今津二つ池前にて撮影。

【4】摩耗した夏羽。2011.08.08今津田尻農耕地にて撮影。		【5】摩耗した夏羽。2005.08.13今津太郎丸にて撮影。

【6】冬羽へ換羽中。肩羽などは磨耗し、雨覆の一部が冬羽に換羽している。2005.10.24福岡県糟屋町にて撮影。		【7】冬羽。上面の軸斑は太い。2008.02.01沖縄県金武町て撮影。

【8】冬羽。2008.02.02沖縄県豊見城町て撮影。		【9】幼羽。2003.09.01今津太郎丸農耕地にて撮影。

【10】幼羽。背に白いV字斑が目立つ。2003.09.01今津太郎丸農耕地にて撮影。		【11】磨耗した幼羽？。頭部に赤みがあり、幼羽と思われる赤い羽縁が残っている。2005.10.24福岡県糟屋町にて撮影。

【12】中趾が長いのがよく分かる。幼羽。2003.08.18今津太郎丸農耕地にて撮影。		【13】ヒバリシギはこういった立ち姿勢をよくとる。幼羽。2001.09.04今津太郎丸農耕地にて撮影。

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2020/07/29作成