チドリ目
CHARADRIIFORMES
シギ科
Scolopacidae
タシギ属
Gallinago (Brisson, 1760)

ハリオシギ(針尾鴫)
Gallinago stenura (Bonaparte, 1831)  Pin-tailed Snipe
L25〜27cm W44〜47cm
旅鳥
水田・湿地・蓮田
【1】成鳥。2005.05.06福岡県福岡市、今津元浜にて撮影。
尾が短く、外側の尾羽が針状で細いジシギ類。
■形態
雌雄同色。
全身が淡いクリーム褐色で、クリーム色の頭央線、眉斑、黒色の側頭線、過眼線がある。嘴基部の過眼線の幅はその上の眉斑より狭い傾向がある。背や肩羽の黒い軸斑内に赤褐色の模様があり、内縁、外縁とも等幅のクリーム色の羽縁がある。腹から下尾筒は白い。黒い嘴は長い。尾羽は22枚または28枚で、通常26枚。外側尾羽の6〜8対は、幅が1〜2mmとほぼ羽軸だけの針状。
幼羽では肩羽の等幅のクリーム色の羽縁が先端でも切れていない。
■鳴き声
飛んで逃げる時には「ジャッ」と鳴いて飛び立つ。
■特徴
ハリオシギ、チュウジシギ、オオジシギのジシギ類は非常に良く似ており、野外での識別はかなり困難だとされる。ハリオシギはチュウジ、オオジより小さく、尾が短い為、頭が大きく寸詰まりに見え、目も大きく見える傾向がある。
■亜種
亜種はない。
■分布
シベリア東北部で繁殖し、インド、東南アジア、中国南部で越冬する。
日本では旅鳥として春秋に全国に渡来する。南西諸島ではまれに越冬する。
■福岡での事例
福岡では旅鳥で4〜5、8〜9月頃に見られる。
【室見川】秋に金武の農耕地で観察された。
【今津】周辺農耕地で観察。

【2】成鳥。2005.05.06福岡県福岡市、今津元浜にて撮影。

【3】成鳥。2006.05.02福岡県福岡市、今津元浜にて撮影。

【4】成鳥。2003.09.08福岡県福岡市、今津工場裏にて撮影。

【5】幼羽。2003.08.30福岡県福岡市、今津元浜にて撮影。

【6】幼羽。顔に赤味のある個体。2003.08.30福岡県福岡市、今津元浜にて撮影。

【7】幼羽。2003.09.01福岡県福岡市、今津元浜にて撮影。

【8】幼羽。2008.09.12福岡県福岡市、金武にて撮影。

【9】幼羽から第1回冬羽へ換羽中。2003.09.06福岡県福岡市、今津元浜にて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2023/06/29作成