チドリ目
CHARADRIIFORMES
カモメ科
Laridae
Chroicocephalus属
Chroicocephalus (Eyton, 1836)

ユリカモメ(百合鴎)
Chroicocephalus ridibundus (Linnaeus, 1766)  Black-headed Gull
L37~43cm W94~110cm
冬鳥
内湾・河川・湖沼
【1】夏羽。2010.04.02福岡県福岡市、室見川愛宕にて撮影。
赤い嘴に赤い脚の、小型カモメ類。
■形態
雌雄同色。
夏羽では頭部は頭巾をかぶったような褐色味のある黒で、眼先以外の目の周囲に白い縁取りがある。頸と尾、体下面は白い。背と翼は淡い青灰色で、初列風切の先は黒く、先端に大きな白斑はない。嘴は細長く、暗赤色で、先端ほど明るい。脚も濃い赤色。
冬羽では頭部は白くなり、目の後ろに黒い斑が残る。嘴は赤く先端が黒く、脚も赤色。
幼羽は全体的褐色で、肩羽、雨覆などには灰色の羽縁がある。嘴は薄いピンクで先端は黒い。脚は黄褐色。 第1回冬羽は冬羽に似るが、雨覆に褐色の羽根が混じり、嘴は黄橙色で先端が黒く、足も黄橙色。
2年目で成鳥になる。
■亜種
亜種はない。
■分布
ユーラシア大陸の温帯から亜寒帯で広く繁殖し、ヨーロッパ、アフリカ大陸中北部、中東、インド、インドシナ、フィリピン、中国の各沿岸部で越冬する。北米東海岸で越冬するものもいる。
日本には冬鳥として全国に渡来する。
■福岡での事例
福岡では冬鳥で10月から5月くらいまで見られる。
【室見川】河口から橋本橋くらいまでの流域。秋から初夏まで普通に見られる。
【今津】河口や干潟、港等。
【和白】干潟、海上等。
【大濠公園】園内の池。

【2】夏羽へ換羽中。2005.4.14福岡県福岡市、室見川福重橋上流にて撮影。

【3】夏羽。2005.3.20福岡県福岡市、室見川福重橋上流にて撮影。

【4】飛翔。2023.02.20福岡県福岡市、室見川筑肥橋上流にて撮影。

【5】飛翔。2018.01.02福岡県福岡市、室見川筑肥橋上流にて撮影。

【6】夏羽から冬羽に換羽中。うっすらと頭部に黒い夏羽の残りが見える。2002.10.23福岡県福岡市、室見川室見大橋下流にて撮影。

【7】冬羽。2001.11.12福岡県福岡市、室見川福重橋堰にて撮影。

【8】第1回冬羽。2005.10.27福岡県福岡市、室見川室見大橋下流にて撮影。

【9】第1回冬羽。2001.11.12福岡県福岡市、室見川福重橋堰にて撮影。

【10】第1回冬羽。暗色タイプの個体で、大雨覆が褐色。2022.11.30福岡県福岡市、室見川筑肥橋上流にて撮影。

【11】第1回夏羽。2007.05.07佐賀県佐賀市、大授搦にて撮影。

【12】第2回冬羽。嘴と脚はオレンジ色。2005.12.13福岡県福岡市、室見川室見大橋下流にて撮影。

【13】白化個体。2005.03.11福岡県福岡市、室見川室見大橋下流にて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑《
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2023/06/15作成