- 青緑色の体に赤い嘴のコントラストが綺麗な鳥。
- ■形態
- 雌雄同色。
頭部、顔は黒褐色で、後ろ首から上尾筒は金属光沢のある青緑色で、尾羽は黒褐色。翼は初列風切は黒褐色で、基部に白い大きな斑があり、翅を広げると目立つ。嘴は赤く、虹彩は黒い。喉からの下面も金属光沢のある青緑色で、喉は群青色が強い。脚は赤い。
幼鳥は全体に暗色で、嘴は黒い。
- ■鳴き声
- 「ゲゲッ、ゲゲッ《と鳴く。
- ■採餌
- 見晴らしの良い枯れ枝や電線などに止まり、トンボなどの大型昆虫を、ひらひら飛びながらフライングキャッチで採餌する。
- ■繁殖
- 産卵期は5~7月。樹洞や啄木鳥類の古巣に営巣するが、橋桁や電柱、ビルなどの人工物に営巣する事が増えている。通常3~5個産卵し、抱卵日数は22~23日。巣立ちまでは約26日。
- ■備考
- 吊前の由来はコノハズクの鳴き声「ブッ、ポウ、ソウ《を、この鳥の鳴き声だと混同されて、ブッポウソウとなった。
- ■亜種
- 10亜種ある。
ヒマラヤから中国を経てシベリア南東部、朝鮮半島及び日本で繁殖する亜種ブッポウソウ(E.o.cyanocollis)、
ヒマラヤ南部からインドシナ、マレー半島、スマトラ。ジャワ、ビルネオ及びフィリピンで繁殖する亜種E.o.orientalis、
インド南西部で繁殖する亜種E.o.laetior、
アンダマン諸島南部で繁殖する亜種E.o.gigas、
スリランカで繁殖する亜種E.o.irisi、
シムル(スマトラ西及び南部)で繁殖する亜種E.o.oberholseri、
小スンダ列島及び西オーストラリア州北東からクイーンズランド州北東及びビクトリア州北中央(豪州北、東部)で繁殖する亜種E.o.pacificus、
ニューギニア及び周辺で繁殖する亜種E.o.waigiouensis、
マヌス島を含むビスマルク諸島及び遠隔地を含まない周辺で繁殖する亜種E.o.crassirostris、
フェニ (ニューアイルランドの東、ビスマルク諸島の北)及びブカからマキラ (レンネルと遠隔地を除くソロモン諸島の北から南西部)で繁殖する亜種E.o.solomonensis。亜種ブッポウソウ(E.o.calonyx)。
- ■分布
- アジア東部から、東南アジア、オーストラリアにかけて繁殖する。
日本では夏鳥として亜種ブッポウソウが九州、四国、本州に渡来する。
- ■福岡での事例
- 福岡では数少ない夏鳥で、5~9月頃に見られるが、大半は渡り途中の個体。
【糸島市】2008年6月火山で記録がある。
【相島】2010年6月に記録がある。
【鴻巣山緑地】2020年9月に記録がある。
【福津市】2011年6月渡で記録がある
【宗像市】2018年5月河東天神付近で記録がある。
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