アマツバメ目
APODIFORMES
アマツバメ科
Apodidae
アマツバメ属
Apus (Scopoli, 1777)

アマツバメ(雨燕)
Apus pacificus (Latham, 1801)  Pacific Swift
L19~20cm W43~48cm
夏鳥
海岸から高山
【1】成鳥。2023,06.04福岡県福岡市、今津干潟にて撮影。
鎌のような翼で、上空を高速で飛び回るアマツバメ類。
■形態
雌雄ほぼ同色。
全体が黒褐色で、腰は白い。翼は細長く、鎌状で、尾は深い凹尾。喉から顎は汚白色で、胸から下も黒褐色で、汚白色の細かい横斑がある。嘴は黒く短い。
■鳴き声
飛びながら「ツィリリリ《「ジュリリリリ《と鳴く。
■行動
繁殖期に巣に戻る以外は空中を飛んでおり、地面などに降りることはない。
■採餌
空中を飛びながら昆虫などを捕食する。
■繁殖
産卵期は6~8月。海岸や山地の岩壁にコロニーを作る。岩の割れ目に枯草を唾液で固めて皿形の巣を作る。通常2~3個産卵する。
■吊前の由来
奈良時代から雨が降りそうな時によく飛ぶからか「あめ《吊前で知られ、平安時代には「あまどり《「あまつばめ《と呼ばれるようになった。江戸時代にはハリオアマツバメも「あまつばめ《と呼ぶようになった。
■亜種
2亜種ある。
シベリアからカムチャッカ、中国北部及び日本に繁殖する亜種アマツバメ(A.p.pacificus)、 チベット南東部から中国東部、台湾に繁殖する亜種A.p.kanoi
■分類問題
日本鳥類目録7版では日本に渡来するのは、北海道で繁殖する亜種キタアマツバメ(A.P.pacificus)と、本州以南で繁殖する亜種アマツバメ(A.P.kurodae) としている。
■分布
西シベリア南部からネパール、インドシナ北部で繁殖し、北のものはインド南部、インドシナ南部、ニューギニア、オーストラリアで越冬する。
日本には夏鳥として亜種アマツバメが九州以北に渡来する。
■福岡での事例
福岡では夏鳥として渡来し糸島市烏帽子島、福岡市柱島、大机島、新宮町相島属島鼻栗瀬などで繁殖する。。
【室見川】2000年10月19日外環室見橋、2002年7月7日金武井堰で観察、以降下流から上流までの上空で観察。
【今津】2002月5月29日桑原で確認、以降田尻から元浜などの農耕地の上空で観察。
【糸島市】2000年4月9日瑞梅寺ダムで観察、以降板持から新田などの農耕地上空で観察。
【小呂島】2023年3月28日に観察。
【新宮町】2001年5月12日相島で観察。2020

【2】下面は黒褐色の鱗状の斑がある。2023,06.04福岡県福岡市、今津干潟にて撮影。

【3】下面は黒褐色の鱗状の斑がある。2023,06.04福岡県福岡市、今津干潟にて撮影。

【4】腰が白い。2014.06.29福岡県福岡市、今津太郎丸にて撮影。

【5】腰が白い。2020.04.13宮崎県宮崎市、住吉にて撮影。

【6】尾は広げると浅い凹尾になる。2012.05.19福岡県福岡市、今津元浜にて撮影。

【7】尾は広げると浅い凹尾になる。2020.08.21宮崎県宮崎市、住吉にて撮影。

【8】尾は閉じると燕尾になる。2012.05.19福岡県福岡市、今津元浜にて撮影。

【9】飛び回りながら空中で虫を捕る。2014.06.29福岡県福岡市、今津太郎丸にて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑《
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2025/03/24作成