2.第1日目 いざ台北へ

台北のどこでもいたシロガシラ

自宅を8時に出て、曇り空の下、妻に地下鉄室見駅まで送ってもらう。荷物はカメラバックとハンドキャリーのスーツケース。土曜日だというのに地下鉄は通勤客でいっぱいで、私はまったく迷惑な客だった。
福岡空港に着き、9時過ぎには空港連絡バスで国際線ターミナルへ。空港でゆっくり免税の生ビールを飲みながら出発便を待つのが好きなので、少しゆっくりあるかなと思っていたら、9時から10時台は出発便が多くて、キャセイのカウンターにもなかなか行けなかった。やっとのことでカウンターへたどり着き、ネットのページを印刷したeチケットを提示し、ボーデイングパスを受け取る。そしてスーツケースを預ける。やはりマイレージなので、座席は70A、最後尾だった。JAL便はないとおもっていたら、この便はキャセイ航空とのコードシェア便だった。
当然のように出国手続きも長蛇の列。以前のような出国カードは現在必要ない事を忘れていて、一瞬焦りながら、しかし何の問題もなく出国。既に搭乗が始まっていて、トイレに行って、免税タバコを買う時間しかなかった。
福岡空港を10時25分に離陸。直ぐに雲を抜けて、地形が分からなくなる。
今まで海外には仕事や家族旅行などで30回以上出かけているが、一人旅で、尚かつ現地に待っている人もいない旅は実は初めて。まあ、どうにかなるだろうと思ってはいても、初めての国。少し緊張。

飛行機の中ではビールとトマトソースのかかったペンネを食べ、少し寝ていたら、着陸態勢になり左手に台湾が見えてきた。トランジットで見た事があったのだが、空港の周辺の農地には溜池が多い。一端空港を通り過ぎて、Uターンして南から空港へ接近。草地に白い鳥の群が見えるのはサギ類か。2時間40分のフライトで無事台北桃園空港へ着陸。キャセイは古い第1ターミナルだ。台湾は日本との時差が-1時間。つまり到着時間は日本時間13時5分、現地時間12時5分となる。
入国カードを記入していなかったので、入国審査の手前で書いて入国。荷物が出る前に、銀行で両替。ガイドブックによると、空港内でもレートは市中銀行と差は無いという事だったので3万円両替する。30NT$の手数料を取られて、10,611NT$だった。円高の影響なのだろうけれど、丁度1NT$=3円で計算しやすかった。
荷物を受け取って、税関を出て左に進みエアポートバスのカウンターへ。國光客運の中興号だと85NT$でホテルの近くに止まるとネットで読んでいたのだけど、カウンターの前に立って、あれ?何語でしゃべればいい?と当然戸惑ってしまった。

バスのチケット

右が山水閣大飯店の入り口。

というのも、台湾用のガイドブックでは地名等が漢字で書いてあるので、そのまま日本語読みして理解しているため、行き先をどう言ったら良いか分からなくなったのだ。例えば韓国だったら、ガイドブックには地名等はカタカナで現地発音に近く書いてあるので、ハングルが読めなくても、意志が伝えられるが…。
で、ホテルの場所をガイドブックの地図で指して、ホテル名を言うと、どうにか理解してもらった。が、金額が分からない。ガイドブックには簡単な会話などが掲載されていて、数の数え方もあったが、読み飛ばしていた。数字は麻雀で使うから分かると思っていたけれど、やはり発音が違うというか…。くれたチケットは國光号のもので125NT$だった。
別路線だけれど、途中止まらずこちらの方が早いので、まあ良いかと61番バス停へ。丁度13時40分発のバスが来ていたので、スーツケースをバスの下に収納してもらって、荷物札を受け取りバスに乗る。
台北空港に降りた時には少し陽が照っていたのだけれど、既に曇り空。台北桃園空港は台北市の西、桃園(タオユエン)県にあるため、高速道路を走って1時間以上かかる。
途中の車中からはアマサギやアオサギ等のサギ類の他は、ヒメアマツバメらしい飛翔やアミハラかなと思える小鳥の群を見たくらい。
市内に入ってからは、降りるバス停を間違えないように地図とくびっきり。
富都飯店(Fortune Hotel)で下車。荷物票を出してスーツケースを受け取る。
初めての台北市内に立ち、東西南北をまずは確認。韓国とも、香港ともやはり違う街の表情。地図は結構見ていたけれど、やはり感が働かない。バスが来た方へ、スーツケースをガラガラ引いて中山北路を北へ。
民權西路と民權東路との交差点に出る。

民權東路側の角にはスタバがあり、その東側にホテルサンルートが見える。交差点を渡って、スタバの角を更に北へ。と、これか?直ぐに目指す山水閣大飯店に到着。
思ったよりせせこましいホテルだ。フロントもカウンターと写真にある籐椅子2脚だけの狭さ。で、ハイ!っと挨拶してバウチャーを手渡したら、受付の若い女性にいらっしゃいませと日本語で返された。
2時前だったので荷物だけを預かってもらおうと思っていたのだけど、朝食券とともに、直ぐにルームキーを渡されたので、1基しかないエレベーターで8階へ。
火事になったらどうなるのだろうかと、少し不安になる。降りたら、窓がなくて薄暗い廊下はまだ掃除中の様子。そして自分の泊まる805号室はドアが開いて、まさに清掃真っ最中。入り口に立って思案していたら、掃除の女性がこちらに気づいて、早いですね、もうすぐすみますとこれも日本語。結構日本語が通じるホテルだった。思ったより古びていたけれど、まあ良いかと。

これが805号室。

左がエントランス、右がトイレ&バス。

直ぐに掃除が済み、室内へ。
部屋もやはり古い。昨年止まったプサンのホテルのような古さ。ベットは結構大きい、というか、ダブルサイズなのだろう。テレビも冷蔵庫もあるし、湯沸かしポットの横にはミネラルウォーターのペットボトルも。台湾では水道水は飲めないようだ。まあ、これで3泊するのに困る事はない。
タバコを吸おうと思ったら灰皿がなかったので、先ほどの女性に言って、灰皿をもらう。これでやっとのこと福岡での出国審査のからの禁煙に解放される。
でも、ゆっくりはできない。
台北の日の出、日の入り時間がよく分からないので、昼間の時間がもったいない。当然道も分からないので、早め早めに行動しないと、日が暮れてしまう。
直ぐに荷を解き、三脚を取り出し、雲台と、スコープをセット。カメラバックには部屋にあったミネラルウォーターを突っ込んで、いざ出陣。
今回カメラはデジスコ用のP6000と一眼のD90しか持って行っていないので、時計代わりの携帯電話でスナップも撮ることに。

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