野 鳥 ニ ュ ー ス
Vol.6 No.35

2006年08月27日発行

発行:室見川の野鳥

トウネンの幼羽が見られ始めました!
鳥の鳴き声の入ったCDが発売されました!

小群で見られたトウネン幼羽。

チュウジシギも見られました。

電線が邪魔!ハヤブサ若鳥。

発売になった九州・高原のサンドスケープのCD。

残暑と言うのでしょうか、暑い日々が続いています。シギチの方はイマイチの入り具合です。
 
颱風10号が去った後、ずっと良い天気です。雷が鳴っても、ぱらりと一瞬雨粒が落ちてくるだけ。休耕田などどんどん乾いていっています。今日になって少し降りましたけどね。
今週はトウネンの幼羽が見られました。2度目に見たのは磨耗した夏羽個体1羽と幼羽が4羽の小群。これから見られるトウネンは殆ど幼羽になっていくのでしょう。夏羽の見納めかな?
タカブシギも磨耗した夏羽個体も見られますが、殆どが幼羽ですし、先日から見ているヒバリシギも幼羽です。
ジシギの方なのですが、思ったより増えません。毎年大体同じようなところにいるのですが、そう言うポイントを回っても姿が拝めません。たいてい草の中から頚だけ出している個体を数羽見られるんですけどね。
そんな中でチュウジだと思われる個体を1羽発見。畦の中央より奥側で採餌しているので、見つけても遠いです。それが残念ですが、羽づくろいで尾羽もちゃんと見せてくれました。
 
さて、MiD SOUND PROと言うところから「九州・高原のサウンドスケープ」というCDが発売になりました。室見川の近くにお住まいの中間さんと言う、TVやラジオ等の音響関係で活躍されている方が出されたCDで、大分や熊本の高原の音が納められています。当然、その中には鳥の鳴き声が沢山出て来ます。実はこれは中間さんから私に、録音された鳥の鳴き声から種類を特定してほしいと言う依頼があって、関わる事になったCDです。
最初にお話を伺った時は、私が持っている鳥の鳴き声のCDのように、キビタキならキビタキの鳴き声を採ると言う目的でキビタキを見ながら録音されているようなものだろうと思いました。それならば、まあ、間違いがあるならそれを訂正すれば良いかなと考えていたのですが…。
実際はそうではなく、音風景として採られた中に鳥の鳴き声が入っていると言うものでした。つまり、何が鳴いているか姿等を確認されていないと言う事です。そうはいっても、せせらぎのトラック以外は全て鳥の鳴き声がメインで、鳴き声も重層的に入っているので、こりゃしまったと思いました。
鳥見を始めた頃、山鳥を見に行ったさい、まったく鳥の鳴き声が分らなくて苦労した事がありました。その時の教訓は、先きにあの鳥の鳴き声は何?と聞くが勝ちだと言う事でした。分かっているふりしていると、大きな失敗をしてしまいますからね。それから少しは聞き分けられるようになって来ていましたが、純粋に音だけを聞いて、すべての鳥の種類を特定するのはかなり難しい事でした。鳥見の場合は、最初分らなくても、姿を見る事ができるので、ああ、あれは何という鳥だったのかと、分る事があります。また、近付いたりして、その音だけに集中して聞く事も出来ますが、CDではそれもかないません。
ということで、最初は苦労しましたが、ヘッドフォンを買って来て、10秒単位で聞きながら、種を特定して行きました。そうしたら、スピーカーで聞いていた時には聞き落としていた、アオバトの鳴き声が聞こえて来たり、ヤイロチョウの鳴き声が入っていたりといった発見がありました。普段も結構聞き落としているんだろうなと実感しました。
鳥の鳴き声図鑑ではなくて、BGMとして聞くCDです。御興味のある方は、MiD SOUND PROへ。

同じ固体か、長くいるヒバリシギ幼羽。