野 鳥 ニ ュ ー ス

Vol.5 No.37

2005年09月12日発行

発行:室見川の野鳥

 

ジシギの尾羽がやっと見られました!
 
う〜ん?!
 

何度も通ってようやく尾羽を確認出来たチュウジ。

チュウジが尾羽を広げたところ。

副眉半がはっきり分かるキリアイの幼羽。

このセイタカは何故か嘴基部が赤いです。

颱風が真上を通過していきました。思ったより福岡では被害はありませんでしたが、雨は良く降りました。颱風に付き物の迷い鳥は全然発見出来ませんでしたが、室見川河口横の人工海浜などには多量にアオサや木などのゴミが打ち上げられていました。
 
先週(先々週が正しいわけですが…)からジシギ探しをしていたわけですが、今年は尾羽をきちんと確認して、種の特定をしてみたいと考えていました。
まあ、タシギは肩羽でほぼ分かりますので、確認したいのはオオジ、チュウジ、ハリオの3種となります。
まあ、ハリオと思われる個体は今までに何度も確認していますし、プロポーションや尾羽の長さ、尾羽の突出具合などの比較的わかりやすいポイントがありますので、フィールドで見たら、結構分かるような気がします。
しかし、オオジとチュウジはこれという決め手がなくて、また、見た回数も少ないことから、識別出来ません。6月には北海道でオオジをいっぱい見て識別眼を養おうとしたんですが、残念ながらチャンスに恵まれませんでした。
ジシギの識別に関しては、いろんなサイトで結構取り上げられています。それらを整理していくと、やっぱり外見的絶対的識別ポイントは尾羽にしかないことに行き着きます。尾羽に関しても異論はあるでしょうが、他のポイントよりは確実性が高いと思います。
で、尾羽なんですが…他のサイトなどで尾羽を綺麗に広げた写真を見ることがあります。私もそれを目指していたのですが、あまりにも困難が多かったです。
まず、タシギ以外のジシギを見ることは多くないし、見つけたとしても、草むらの中から頭を出しているところを見つけるのが精一杯。まあ、幸いにしてハリオは近くで全身を見る機会は結構ありましたが、それでも、尾羽を広げるところを見たことはありません。
ということで、今回もダメかなと思っていたら、珍しく草の少ない畦で、長時間採餌をしてくれる個体を発見。その付近が好きらしく、畦は変えながら1週間も姿を見せていました。
これで、後は尾羽を広げてくれるのを待つだけです。しめしめと思って、暑い車の中でじっと待っていたら、伸びをしてくれました。すかさずデジスコしたんですが、初列風切に隠れて、肝心の部分が見えません。隠れていなくて、あまり開いていなかったり、草に隠れたりで、全然見えません。こんなに難しいものだとは本当に思いませんでした。それでもついに見ることが出来たました。どうにか枚数も確認出来、最初の印象通りチュウジだと確認出来て、小躍りしていたんですが、尾羽を確認出来ても100%断定出来るわけじゃないようなので、徐々に興奮も冷めてしまいました。
まあ、ジシギはそろそろタシギだけになりますので、観察も終わりです。すっきり出来るのはいつになるんでしょうかね。
 
ジシギ以外には今津でオジロトウネン幼が見られたこと、クサシギが入ったことくらいで、シギは少な目でした。
室見川は愛宕の砂州が、砂の浚渫によって満潮時砂州が残らなくなりました。その影響か、チュウシャクもキアシも全く見られませんでした。

オジロトウネンの幼羽も入り出しました。