野 鳥 ニ ュ ー ス

Vol.5 No.22

2005年05月29日発行

発行:室見川の野鳥

 

オオヨシキリやケリの繁殖を調べてました!
営巣や子育てで忙しそうでした!

福岡市近郊まで進出してきたケリの雛。

今週は野鳥の調査まがいのことをしていました。少なく感じる室見川のオオヨシキリ、福岡近郊まで進出してきたケリなど。只単に野鳥を見るだけでなく、せっかく鳥見をするなら数字で残す必要も感じています。
 
今年オオヨシキリの室見川への渡来が1週間ほど遅くて、その後も鳴き声が少ないと感じていました。それで調べてみようと言うことになったのです。この時期オオヨシキリはテリトリーを守るためにソングポストで囀りますので、鳴いている声さえ聞ければ、そこに繁殖テリトリーがあることが分かります。27日と29日に分けて芦原のある室見新橋から大井出橋までざっと見てみました。いつも行く室住団地横でも明らかに少なく感じましたが、立花堰以上の中流域は全然鳴いていませんでした以前のフィールドノートを見ると、この中流域でもオオヨシキリの観察をしていますので、吃驚です。まだ一度だけですので、再度調査してみたいと考えています。
 
以前は九州では冬鳥として観察されるだけだったケリに関して、古賀の方で繁殖していると聞いたのは、2000年に鳥見を始めたすぐでした。実際翌年その姿を見ることが出来たのですが、その後筑後の方や、鳥栖、小郡などでの繁殖の話があり、分布が広がっているのだなと感じていました。今年になって、福岡市近郊でペアでの目撃が増え、雛の写真も撮られていたので、掲示板の皆さんの協力で情報を収集してチェックしてきました。
そうしたらいるわいるわ、成鳥が15羽!8つがいを確認出来ました。既に幼羽が生えている幼鳥から、ふわふわ綿毛の雛まで見ることが出来ました。それにしても密集して繁殖しているのですね。本当に驚きました。この分で繁殖していったら、近いうちに福岡市内でも繁殖が確認出来るようになりそうです。
 
サギ類は室見川でも大きな集団コロニーがあり、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、アマサギ、ゴイサギが集団で繁殖しています。ササゴイだけは室見川でも個体数が少なく、繁殖を見たことがなかったのですが、佐賀の方に繁殖地があるとPsukeさんから伺って、見に行く事にしました。
場所はなんと交通量の多い幹線沿いの工場の道路沿いの植栽でした。それもバス停の真ん前。なんでこんなところにと思いましたが、枯れ枝で作られた巣が茂みの中に4〜5個見えます。よく見るとササゴイが抱卵していました。すぐ脇に魚の多い綺麗な川が流れており、餌には困らないのだとは思いましたが…。まあ、生まれた初めて電線に止まるササゴイも見たし、7羽ほどの数も見ることが出来ました。
 
室見川では現在アオバズクが抱卵中です。橋桁に営巣するイワツバメも巣作りはずいぶん前に終わっていたはずだと思っていたんですが、また巣材の泥を運ぶ姿を見ることが出来ました。2回目の繁殖なんでしょうか?それとも補修なのか?
コシアカツバメの姿も見られましたが、こちらは今からでしょうか。
セキレイ類も幼鳥の姿を多く見ます。室見川では亜種ホオジロハクセキレイも繁殖しています。今朝丁度亜種ハクセキレイと亜種ホオジロハクセキレイの♀親と幼鳥が見られました。

ササゴイのコロニーを初めて見ました。

室見川のオオヨシキリの繁殖分布をチェックしました。

イワツバメは巣の補修か?それとも2番目の巣作り?

このハクセキレイの幼鳥は自分で餌を見つけていました。