室 見 川 の 野 鳥 ニ ュ ー ス
室見川の野鳥ニュース
週刊 第3巻第37号
2003年9月14日発行
発行:室見川の野鳥

トウネンの様々な羽衣に頭を悩ましていました!ジシギもね。

ヨーロッパトウネン夏羽から冬羽への換羽中個体。
宮古島や韓国まで凄い被害をもたらした颱風14号が通過しましたが、福岡は特になんと言う事はなかったのですが、この週末は急に秋めいてきました。そろそろヒタキ類の渡りの話がちらほら。室見川上流でもコサメビタキが見られました。
 
今津のシギチもこの颱風後に渡ったのか、この週末は数も種類も少な目です。アカエリヒレアシシギの幼鳥や冬場換羽中の個体、アカアシシギ、キリアイ、ウズラシギ、ムナグロ、オオソリハシシギ等が見られています。
シギチの他にはツメナガセキレイの幼鳥が1羽見られています。
この秋のシギチシーズンはハヤブサが多く見られており、幼鳥、成鳥と複数のハヤブサがシギチを狙っています。まあそれだけ多くのシギチが入ったと言う事でしょうが…。ハヤブサが出ると一瞬でシギチがいなくなるのが困りものなんですが…。

こちらはヨーロッパトウネンの幼鳥。

トウネンはまだあちらこちらにいますが、最盛時の半分くらいかな。
私のこの秋のシギチの渡りのテーマは、ジシギを探す事とトウネンの羽衣を色々撮る事でした。
ジシギの方はハリオシギを多く、また全身を見る事が出来、チュウジシギまで確認できました。このジシギに関しては別項でまとめつつありますが、どの個体がどれであれがこれで…こんがらがっています。
さてもう一つのテーマのトウネンの羽衣なんですが、今年は成鳥が先に来ず、ぽつぽつと幼鳥が見られたかと思ってたら、どっと幼羽の群が入ってきました。昨年もトウネンは多いなと言っていたのですが、今年は輪をかけて多い気がします。
成鳥の冬羽への換羽中の個体の写真をと思っていたのですが、うじょうじょいる幼鳥の中から見つけなければならず、ちょっと困ったなと…。

トウネン幼鳥なんですが、羽衣が面白い。

トウネン夏羽からの冬羽への換羽中個体。

それでもいくつか冬羽へ換羽中の個体の写真が撮れたのですが、どうも、トウネン幼鳥の羽衣の色が、最初に渡ってきた群と、後から渡ってきた群では違う気がします。
初めに渡ってきた幼鳥群は、鷹羽根の羽縁に褐色味があって、雨覆や三列風切などが灰色の個体が多かったのですが、後から入ってきた群は全体に黒みの濃い個体が多かったような気がします。繁殖地が違う個体群なんでしょうかね?
そんな中で、ヨーロッパトウネンの夏羽からの換羽中の個体を見つけました。幼鳥は2個体程、やはりトウネンだよねと思って見ていたら、それもヨーロッパトウネンでした。
どうも、分かったかと思うと、又分からなくなりの繰り返しのようです。

とっても目が可愛かった個体。普通のトウネンなんですが、この角度では羽衣がひどく黒く見えます。