室 見 川 の 野 鳥 ニ ュ ー ス
室見川の野鳥ニュース
週刊 第3巻第10号
2003年3月10日発行
発行:室見川の野鳥

今津でカモ密猟?実は今月は有害鳥獣駆除中!

今津の玄洋高校裏二つ池でカモ撃ちをしている猟師が目撃されています。8日土曜日の早朝にも三角池で目撃したという話を聞きました。え!なんで!狩猟期間過ぎているのに?そして今津は休猟区じゃなかったの?
ということで、今週号は狩猟等に無知な私のお話しです。
 
最初この話を聞いた時、ここんところ天気が悪くて鳥見が上手くいかないからだったのか、無性に腹が立ちました。二つ池や三角池って言えば、人家からそう離れていなくて、ジョギングやワォーキングの人が多いところです。特に土曜日の三角池では、丁度芦原でクロツラヘラサギが寝ている最中で、水面のカルガモを撃ったという話でした。従って、土曜日に目撃された猟師の人が「有害鳥獣駆除」でカモ類を駆除している旨言ったことにも、疑問に思っていました。今津でカモが有害鳥獣?
今津のハヤブサ。一瞬の晴れ間でした。

アトリのオスの頭が真っ黒になっています。

従ってすぐに、本当に許可が下りているのか、有害鳥獣駆除の許可を出す福岡市に電話してみました。しかし、土曜日なので電話はつながらず。
次に駆除申請を出しそうなJA福岡市にかけたが、やはり休み。福岡県猟友会にもかけてみましたが不在。もしかしたらと、福岡西署に電話したら、当直なので良く分からない、もし撃っている人があったらすぐに110番して下さい、許可書の有無等を調べますからとだけ言われました。
つまり、狩猟期間が過ぎているのに猟銃を使用している人がいても、それが「有害鳥獣駆除」をやっている人かどうかを、休日は簡単に調べる手段がないと言う事です。「有害鳥獣駆除」だと言えば、もしそれが嘘であってもその場ではどうしようもないと言う事になります。確かに許可書の有無とかがあるでしょうが、そんなもの関係者以外真偽は分かりません。ということで、すぐに110番となり、全うに「有害鳥獣駆除」を行っている人は困る事になると思われます。
日曜日に今津に行き、猟師さんを捜しましたが出会えませんでした。
で、月曜日の今日福岡市に電話をしたら、林政課の方とお話しが出来ました。
結論から言うと今津でカモ類によるレンコン被害が出ており、駆除の許可が下りていました。期間は3月1日から31日まで。申請者はJA福岡市ということです。

室見川のバンも嘴の赤みが増しています。

従って狩猟の違法性は無くなったのですが、いろいろ分かった事もある反面、様々な疑問点が出てきました。
市では有害鳥獣駆除の申請を受けると、被害の有無、駆除方法(猟師の狩猟免許の有無などを含めて)などを審査し、許可を出し、駆除期間が終われば、駆除の結果報告を受けるということです。
電話でお聞きした範囲では、駆除の有効性、つまり、この期間にカモを猟銃で撃ったら、どれだけ被害が少なくなったかということが検証されていない感じがしました。毎年やっているからみたいな感じだったのが気になります。
先日も義弟から、私が鳥見をしていると言う事で、ヒヨドリによるキャベツの食害をどう思うかと訊かれました。そりゃ凄いんですよとのことでした。野鳥による農作物への被害は大きい事は知ってはいますが、残念ながら、肌身で感じる事はないのが本音です。

だからといって、「野鳥を守るために!」とか錦の御旗を掲げたつもりになって、鳥獣駆除反対を唱えるつもりはありません。
今回の問題は人に危険性がある猟銃を使用する必要があったのか、もし必要があったとしても駆除の告知等は適切かと言う事などです。そして、猟期以外なのに猟銃による駆除を所轄の警察が把握していなかった事も問題だと思います。また駆除を依頼された猟師の方にも誤解を生みそうな現状は問題だと思ってます。
せっかく調べ始めましたから、この件をもっと調べて、「たわごと」コーナーにでもあげれたら良いなと思ってます。
ということで今津では今月カモ類の駆除が行われています。くれぐれも事故のない用に!

まだ冬羽のカイツブリ。夏羽の個体も見られるようになりました。