室 見 川 の 野 鳥 ニ ュ ー ス
室見川の野鳥ニュース
週刊 第3巻第8号
2003年2月23日発行
発行:室見川の野鳥

シロウオ漁も始まり、室見川はカモメ類の見頃です!

ヒメウとウミウ

室見橋の南側にシロウオ漁の梁と出店が姿を現しました。福岡の春告げ魚シロウオ漁の始まりです。そして、この時期が室見川でカモメ類も一番多く見られる時期です。ツルも北帰行が始まっていますので、カモメ類も南で越冬したものが福岡に寄っていくのでしょうか。
 
室見川の小田部小学校横の砂州周辺には、ユリカモメが終日たむろしていて、時折パン屑などをやる人が現れると、鳴き声を上げながらその人の周辺を飛び回っています。そんな喧噪をよそに羽繕いに余念がないのが、夏羽に変わったウミネコと、まだ冬羽のカモメ。お昼前には海上で餌を獲った後の、塩の付いた体を洗いに、大型のセグロカモメ類が現れます。
セグロカモメにオオセグロカモメ。時折モンゴルカモメ(キアシセグロカモメ)と思われる個体や、ホイグリンカモメ(セグロとの中間個体を含めて)が見られます。
その数は全体で400羽以上でしょうか。数えた事はありませんが…。千葉県の銚子漁港に比べると二桁以上少ないでしょうが、観察するにはこれくらいでじゅうぶんの個体数です。
小田部小学校横のカモメ類の群れ

ホイグリンカモメ。左のセグロとの背の色の差が明瞭。

モンゴルカモメと思われる個体。

今津や和白、志賀島、新宮などでもカモメ類を見ますが、ある程度種類がまとまって、そして近くで見られるのはここだけです。今津や和白で見られるズクロカモメだけは、残念ながらここには現れません。
ということで、カモメ類の識別を勉強するには非常に良いところです。先日keikoさんからリクエストがあっていたカモメ類の識別に関して、新設の「識別ノート」というコーナーで取り上げてみましたので、是非それを見てからお出かけ下さい。
なお、セグロカモメ類はお昼過ぎには再び海へ戻っていきますので、観察には11時〜14時くらいが良いようです。
 
本日(23日)昼前から雨があがったので室見川へ。
セグロ類が少なくどうしたのかなと思っていたら、そこへのーらさんが通りかかる(最近誰にも会わず、室見川でカモメ類をスコープで見ていると、散歩の途中の犬にじゃれつかれる事ばかりでした)。

のーらさんとカワセミが見たりしていると、セグロカモメ類も増えてきたのですが、そんな中でヒドリガモが一羽岸へ近づいてきました。先日見ていた、アメリカヒドリとの交雑種です。額も白っぽく、頬がアメリカヒドリ。目から後が茶色い事、脇が灰色な事などヒドリガモの要素もはっきりしています。FNさんが那珂川の方で見られているのと同じような個体でした。

アメリカヒドリとヒドリガモの交雑個体。